モニターライトを買った

BenQ ScreenBar Plus

モニターライトなんていらないだろうと思っていたがふと思い立って買ったら存外によかった。もっと早く買えばよかった…

買う前の印象

モニターの上辺に設置する洒落たライトがあるらしいということは知っていたが、もうひとつ必要性を感じていなかった。デスクの前ではずっとモニターを見ているし、モニターは発光しているからだ。モニター画面が光量の問題で見づらいと思ったことはなく、位置的に太陽光などの映り込みも気になったことはない。

商品のイメージ映像を見てもモニターの前で書き物をしたり本を読んだりするシーンを想定しているように思えた。自宅のモニター前でそういうことはほとんどしないので、在宅勤務の環境改善の中で一度検討したものの、冗長だろうと考えてドロップしていた。

また、商品の情報を得るためにネットで情報を探したりもしたが、紹介動画にやたら商材として取り上げられている感じが鼻についてあまり積極的に検討しなかった。単なるデスクライトとはきっと違う効用のある製品なのだろうと想像はできるが、体験したことのない製品は必要性も理解しにくい。

買った理由

そんな風に敬遠していたのだが、最近オフィスで卓上にデスクライトがある環境で作業する機会があり、はじめはつけてもつけなくてもどっちでもいいやと思っていたもののの、せっかくの備品なので貧乏性からつけてみたところ思った以上の快適さを感じた。それでライトの効用というものを考え直すことになった。

なにを快適に感じたのだろうか?

まず思い違いをしていた点として、モニター自体の見やすさとはこのライトはあまり関係がない。前述した通りモニターは発光しており、ライトがあろうとなかろうとモニターの見やすさは大して変わらない(よほど強い光源がモニターに映り込んでいる場合などは効果があるのかもしれないが)

それではなにが変わるかというと、モニターの画面とその周辺を視野が往復する際に、明るさの差がなくなるのが大きいのではないかと思い至った。別にモニターの周辺を注視するわけでもないのだが、ふとキーボードに目をやったり、卓上の iPhone に手を伸ばしたりすることがある。今までは気づかなかったが、意識してみると僕の目はそういう明るさの違う空間に焦点を当て直す際に疲れを感じているように思えた。ライトがあるとその差がなくなり、細かいストレスが軽減されるように思える。

それで(自宅の仕事環境の最適化を習慣としている自分としては)試してみてもいいだろうと考えた。

商品選定

いくつか選択肢はあるようだが BenQ の製品がもっともメジャーなようだった。大きな不満意見も見当たらなかったし、これでよいだろう。グレードごとに3つの製品があるのでこの中から選ぶことにした。

  1. ScreenBar 無印(リモコンがない、ライトと操作ボタンが一体)
  2. ScreenBar Plus(有線リモコンあり)
  3. ScreenBar Halo(無線リモコンあり)

大雑把に整理するとこうなる。
卓上面積を使いたくなかったし、値段も上がるのでリモコンは省こうかと思ったのだが、無印を選ぶと光量の操作がボタン式でデジタルな段階的な調整であることが気になった。Plus, Halo のリモコンはアナログなダイアル式なので無段階に光量調整ができそうだ。頻繁に変更するものではないが、基本的な機能なので明るさ調整はできた方がよいだろう。

とはいえそれほど頻繁に調整するものでもないし、机の奥に追いやっておけばいいので、バッテリー管理の手間と金額増を考慮して ScreenBar Plus にした。ただ、 Halo は湾曲モニターに対応しているらしく、それは今後のことを考えるとすこし気になった。今正面には平面モニターが置いてあるのだが、いずれ湾曲モニターを使うときがくるかもしれない。

まあそのときはそのときに考えよう、ということで ScreenBar Plus を発注した。

買ってみて

セットアップは非常に簡単だった。モニターの上に乗せるだけで、重みもあって安定する。一週間ほど使ってみて、予想通り眼精疲労がやや低下したように感じた。

また、使う前に想定していなかったのだが、卓上が明るくなったことでデスクに向かって作業をするという行為の敷居が下がったように感じた。しっかりと腰を据えてそこにいつづけられるというか、子供の頃にデスクライトのついた学習机に向かい合っていたときのような座りのよさを感じる。学生時代の学習環境によるパブロフの犬かもしれないが、思った以上に集中力に影響があった。

優しい光にできるし、無段階に光量調整できるのもよかった。ただ、やはり頻繁に光量を変更するものでもないので、無印でもよいかもしれない。有線リモコンのケーブルは可もなく不可もなくと言ったところだが、当然ながら取り回しが必要になるのでないならない方がよりよいであろう。まあでも電源オンオフのたびにモニターの上を触るのは手間にも思えるし、無線リモコンのバッテリー交換の手間も面倒なのでここはトレードオフになる。

そういえば以前デスクライトを試してみたときは光が片側からしかあたらない(左か右から照らすタイプの製品だった)のがネックだった。その位置だとどうしても逆側の手元に影ができてしまい、そうするとそこに明度の差が生まれるので目に負担がかかる。なんなら明度差が強調されるような感じもあって使わなくなった記憶がある。しかしこの真上から照らしてくれる角度であれば影ができない。もちろんモニター自体の見え方には影響しない(光が真下に落ちるからか)なるほどここが替えのきかない要因であろう。

たかがデスクライトだろうと思って購入を見送っていたが、やはり思い込みにとらわれず試してみると幸せになれることはある。買ってよかった。